前歯の色が気になる。写真に写ったときや、人と話しているときにふと意識してしまう。
調べてみると、書かれていることが分かれます。「18歳未満は推奨されない」と書かれているページもあれば、「保護者の同意があれば受けられる」と書かれているページもある。 どちらが本当なのか決まりません。
そして実は、その手前にもうひとつ確かめておきたいことがあります。気にしている色が、そもそもホワイトニングで変わるものなのかどうかです。この年代の歯の色の違いには、大人の黄ばみとは原因が違うものが混ざっています。
ここでは、判断の分かれ方と、その理由を整理します。
年齢で一律に線が引かれているわけではない
まず、情報が分かれて見える理由から。
一般には、18歳未満のホワイトニングは推奨されないとされることが多くなっています。一方で、永久歯が生えそろっていれば相談に応じるという歯科医院もあり、対応は医院によって分かれます。
年齢の区切りも一律ではありません。永久歯が生えそろう時期を目安に15歳以上を対象としている例もあれば、年齢帯ごとに使う薬剤の強さや施術内容を調整しているところもあります。
つまり「何歳から」という単一の答えはなく、その歯がどこまで成熟しているかで判断されるという形になっています。だから調べると答えが分かれるわけです。
なお、18歳未満の場合は保護者の同意が前提になります。本人だけで進められるものではありません。
なぜ「歯の成熟度」が問題になるのか
では、成熟度の何が判断を分けるのか。歯の構造に理由があります。
生えたての歯は、神経の入っている空間が大きい
歯の中心には歯髄という組織があり、いわゆる「神経」はここにあります。
生えて間もない歯では、この歯髄の入っている空間が大人の歯より大きいという特徴があります。年月をかけて内側に象牙質が足されていくため、時間が経つほど相対的に小さくなっていきます。
ホワイトニングの薬剤は、歯の表面から内部へ入って色素に作用します。歯髄が大きいということは、その作用が神経に近い位置で起きるということです。
エナメル質は、生えた後も硬さが増していく
もうひとつが表面の話です。
歯の外側を覆っているエナメル質は、生えた時点で完成しているわけではありません。口の中に出てから、時間をかけて硬さが増していきます。
生えて間もない歯は、この過程の途中にあります。表面の構造がまだ緻密になりきっていないため、薬剤が入りやすい状態にあるということです。
だから、同じ条件でも反応が変わる
この2つが重なると、大人と同じ薬剤を同じ時間使っても、反応の出方が変わります。具体的には、歯がしみる症状が出やすく、長引くことがあるという形で現れます。
薬剤が届く距離が近く、通り道が緩い。この2点が、年齢ではなく成熟度で判断される理由です。
しみる症状の仕組みそのものについては「ホワイトニングで歯がしみるのはなぜ?仕組みと、症状が出たときの対処」で扱っています。
その色は、ホワイトニングで変わるものか
ここが、受けられるかどうかより先に確かめたい部分です。
この年代の歯の色の違いには、大人の黄ばみとは原因が違うものが混ざっています。 原因によって、対応が変わります。
生え変わって間もない永久歯は、色が濃く見える
見落とされやすいのがこれです。
永久歯は、乳歯より色が濃く見えます。 乳歯はエナメル質が薄く白っぽく見えるのに対し、永久歯は内側にある象牙質の色が透けやすいためです。
そのため、乳歯と永久歯が並んでいる時期や、生え変わって間もない時期には、並びの中でその歯だけ色が違って見えることがあります。これは異常ではなく、比べる相手の色が違うことによる見え方です。生えそろえば、この差は目立たなくなります。
矯正装置の周りの白い斑点
これは着色とは別のものです。
装置が付いている間は歯を磨きにくくなり、装置の周りにプラークが残りやすくなります。その状態が続くと、エナメル質からミネラルが溶け出して、白く濁った斑点として残ることがあります。脱灰と呼ばれる状態です。
色が濃くなったのではなく、表面の性質が変わったものです。色を抜く方法では対応が違います。装置を外した後にこうした斑点が気になる場合は、まず何であるかを確認してもらうことになります。
歯がつくられる時期に取り込まれた白濁や着色
歯の形成期に何かの影響を受けると、その色が歯の組織そのものに入り込むことがあります。
後から表面に付いたものではないため、外から薬剤を作用させても変わりにくいという性質があります。左右対称に現れることが多いのも特徴です。
飲食による着色
こちらは、大人と同じく表面に付いたものです。部活動での飲み物や、色の濃い食品が習慣になっていれば蓄積します。
このタイプであれば、歯科医院での清掃で対応できる範囲に入ります。
見た目だけでは区別がつかない
ここまでの4つは、鏡で見て判断できるものではありません。「色が気になる」という同じ状態から出発しても、原因によって進む道が変わります。
薬剤で明るくできるもの、清掃で落ちるもの、別の対応が要るもの、そして時間の経過で目立たなくなるもの。この切り分けが先にあって、その後に「今の時期に薬剤を使えるか」という話が来ます。順序が逆になると、答えの出ない問いを先に考えることになります。
黄ばみや変色の分け方については「歯の黄ばみを取る方法は?取れる黄ばみと取れない黄ばみの見分け方」で整理しています。
この年代に多い「矯正中」という条件
もうひとつ、この年代に特有の事情があります。矯正治療を受けている、あるいはこれから始めるという場合です。
装置が付いている間は、ホワイトニングを進められません。薬剤が歯の表面全体に届かないためです。ワイヤーの装置であれば、装置が接着されている部分には薬剤が触れません。
そして装置を外した後には、別の見え方が出てくることがあります。装置が付いていた部分と、そうでない部分の色に差が出る場合です。これは前述の脱灰によるものかもしれませんし、単純に清掃の状態の違いによるものかもしれません。外した直後ではなく、しばらく様子を見てから判断するという進め方が取られることもあります。
一方、マウスピース型の装置の場合は事情が変わります。取り外せるため、装置が薬剤の妨げにならないからです。ただし装着時間との組み立て方があるため、この点については「マウスピース矯正中のホワイトニング|同時にできる理由と注意点」で扱っています。
相談するときに確認しておくこと
進めるかどうかを決める前に、押さえておきたい点を整理します。
保護者と一緒に相談する。 18歳未満の場合、同意が前提になります。後から話すのではなく、最初の相談から一緒に行くほうが話が早く進みます。費用の負担も含めて、決めるのは家庭の判断になります。
何が気になっているのかを言葉にしておく。 「全体が黄色い」のか「1本だけ色が違う」のか「白い斑点がある」のかで、確認する内容が変わります。いつから気になり始めたかも、原因を絞る手がかりになります。
むし歯や歯肉炎がないか先に確認する。 未治療のむし歯があるとホワイトニングは進められません。この年代は生活の変化で口の中の状態が変わりやすい時期でもあるため、まず診てもらう意味があります。
自分で薬剤を買わない。 通販や海外の製品には、日本の市販品では認められていない濃度の薬剤が含まれている場合があります。歯の成熟度が判断の分かれ目になる年代で、状態を確認しないまま使うのは前提から外れます。市販品と歯科で扱うものの違いについては「ホワイトニングは自宅でどこまでできる?市販品と歯科の違い・効果の限界を解説」で整理しています。
ホワイトニング以外にできること
薬剤を使う方法が今の時期に向かないと判断された場合でも、できることはあります。
歯科医院での清掃。 表面に付いた着色や、歯磨きで落とせない歯石を取る処置です。もともとの歯の色より白くなるものではありませんが、付着したものを落とすと本来の色に戻ります。着色が原因であれば、これで気にならなくなることもあります。
日常の着色対策。 色の濃い飲み物を口に含んだままにしない、飲んだ後に水を飲む、といった習慣です。ごく小さなことですが、蓄積するものである以上、日々の差が積み重なります。
時期を待つという選択。 歯の成熟は時間とともに進みます。今は向かないと判断されても、状態が変われば選択肢が変わります。「できない」ではなく「今はこの状態」と捉えておくと、次の判断につながります。
よくある質問
何歳から受けられますか?
一律の基準はありません。18歳未満は推奨されないとされることが多い一方、永久歯が生えそろっていれば相談に応じる歯科医院もあります。年齢ではなく、その歯がどこまで成熟しているかで判断されるためです。受診する医院の方針を確認することになります。
保護者の同意は必要ですか?
18歳未満の場合は必要とされます。同意の取り方は医院によって異なりますが、保護者と一緒に相談に行くのが基本の形です。
市販のホワイトニング歯磨き粉は使えますか?
歯磨き粉は、歯の表面に付いた着色を落とすことを目的としたものです。歯の内部の色に作用する薬剤とは働きかける相手が違うため、もともとの色より白くするものではありません。着色を防ぐという目的であれば、日常のケアとして使えます。
大人になってからのほうがいいですか?
歯の成熟が進めば、判断できる範囲は広がります。ただし「待つべきか」は、気にしている色の原因によって変わります。清掃で対応できるものであれば今できますし、形成期に取り込まれた色であれば待っても変わりません。まず何が原因かを確認するところからになります。
まとめ
高校生がホワイトニングを受けられるかどうかは、年齢で一律に決まっていません。18歳未満は推奨されないとされることが多い一方、永久歯が生えそろっていれば相談に応じる医院もあり、対応は分かれます。判断されているのは年齢そのものではなく、その歯がどこまで成熟しているかです。
理由は歯の構造にあります。生えて間もない歯は歯髄の入っている空間が大きく、薬剤の作用が神経に近い位置で起きます。 またエナメル質は生えた後も硬さが増していくため、この時期の歯は薬剤が入りやすい状態にあります。この2つが重なって、しみる症状が出やすくなります。
そして、受けられるかどうかより先に確かめたいのが、気にしている色が何によるものかです。生え変わって間もない永久歯が濃く見えているだけの場合もありますし、矯正装置の周りの白い斑点は着色ではなく脱灰です。歯がつくられる時期に取り込まれた色であれば、外から作用させても変わりにくくなります。
相談するときは、保護者と一緒に、何が気になっているかを言葉にして持っていくと話が進みます。自分で薬剤を買って試すことは、状態を確認しないまま進めることになるため前提から外れます。
大阪梅田矯正歯科のホワイトニング
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・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります



