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セルフホワイトニングの効果は?作用する場所と、向いている目的を解説

歯の色は気になるけれど、歯科医院に通うのは費用も時間も負担に感じる。そんなとき、街で見かけるセルフホワイトニングは手が届きやすい選択肢に見えます。

ただ、調べていくと気になる情報も出てきます。値段が安いぶん、効きも弱いのだろうか。自分で施術するのは簡易的だからなのだろうか。

実のところ、自分で行う形になっているのには制度上の理由があり、扱える成分もそこから決まっています。値段の違いは質の差というより、できることの範囲の違いから生まれています。

ここでは、セルフホワイトニングが何に対して働くのか、どういう目的と噛み合うのかを整理します。

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目次

なぜ「セルフ」なのか——自分で行う形には理由がある

セルフホワイトニングは、歯科医院ではない施設で、利用者自身が薬剤の塗布と機器の操作を行うサービスです。スタッフは手順を案内しますが、口の中に触れることはしません。

この形になっているのは、手間を省くためではありません。

口の中の施術を行えるのは限られた職種のため

医師・歯科医師・歯科衛生士以外が、他人の口の中で施術を行うことは認められていません。これは資格に基づく線引きで、施設の方針で変えられるものではありません。

そのため、利用者自身が行う形にすることで、医療機関以外の場所でも提供できるようにしているという構造になっています。「セルフ」という名前は、サービスの特徴というより、この仕組みそのものを指しています。

扱える成分も、同じ枠組みで決まる

歯を元の色より明るくする作用を持つ成分——過酸化水素や過酸化尿素は、歯科医師の管理のもとでしか扱えません。使う人の口の中の状態を確認したうえで、濃度と時間を決める必要があるためです。

この枠組みの外にあるサービスでは、これらの成分は使えません。したがって、別の成分が用いられることになります

値段に差があるのは、片方が手を抜いているからではありません。そもそも扱えるものが違い、できることの範囲が違うためです。

実際の流れを見ると構造が分かる

施術の進み方も、この枠組みを反映しています。

一般的には、まず歯磨きで表面の汚れを落とし、そのうえで自分の手で薬剤を歯に塗ります。次に機器を口元にセットして光を当て、決められた時間が経過したらすすぐ、という流れです。

このあいだ、スタッフは手順を案内したり機器の使い方を説明したりしますが、口の中に手を入れて処置をすることはありません。歯の状態を診察したり、薬剤の濃度を人に合わせて変えたりすることもありません。

「案内は受けるが、施術は自分で行う」。この線引きが、サービス全体の形を決めています。

使われている成分と、それぞれが働きかけるもの

では、何が使われているのか。代表的なものを挙げます。

ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸。 これらは歯の表面に付着した着色に働きかける成分です。飲食物の色素が歯の表面に蓄積したものに対して作用します。

酸化チタン。 こちらは光触媒として働く成分で、光を当てることで反応が促されます。施術中にLEDなどの光を照射するのは、この反応を促すためです。

ここで押さえておきたいのは、これらの成分が働きかける場所です。いずれも歯の表面に付いた着色に対して作用するもので、エナメル質や象牙質の内部に入り込んだ色素を分解するものではありません

つまり、作用する場所は歯の表面に限られます。これは効き目の強さの問題ではなく、成分の性質による範囲の話です。

どこまでの効果が期待できるか

作用する場所が表面だとすると、期待できる変化はどうなるか。

表面の着色が落ちれば、歯はその人の元の色に近づきます。コーヒーや紅茶で覆われていた色が取れて、本来の色が見えるようになる、という変化です。

一方で、元の色より明るくなるものではありません。ここが、期待とのズレが生まれやすい地点です。「白くなる」という言葉には2つの意味があり、どちらを想定していたかで受け取り方が変わります。

言い換えると、到達点があらかじめ決まっているということでもあります。表面の着色をすべて落とした状態が上限で、そこから先には進みません。回数を重ねれば重ねるほど明るくなり続ける、という性質のものではないわけです。

これは制約であると同時に、見通しが立てやすい部分でもあります。自分の元の歯の色が分かっていれば、どのあたりで頭打ちになるかも見当がつきます。

効果を感じやすい場合

次のような状況では、変化を感じやすくなります。

コーヒー・紅茶・赤ワインなど、着色しやすい飲食の習慣がある。 表面に蓄積している量が多いほど、落としたときの差は分かりやすくなります。

歯科での清掃からしばらく経っている。 前回から時間が空いているほど、取れる分が残っています。

元の歯の色そのものには不満がない。 目的が「本来の色に戻すこと」であれば、作用する場所と噛み合います。

効果を感じにくい場合

逆に、次の場合は変化を感じにくくなります。

もともとの歯の色を明るくしたい。 表面の着色を落としても、元の色は変わりません。目的と作用する場所がずれています。

加齢によって内部の色が出てきている。 年齢とともに歯の内部の色が濃く見えるようになった場合、表面へのアプローチでは届きません。

前歯に詰め物・被せ物がある。 人工物は成分を問わず色が変わらないため、周囲との差はそのまま残ります。

すでに表面がきれいな状態。 定期的に清掃を受けている場合、落とせる着色があまり残っていないことがあります。

自分の黄ばみが表面のものか内部のものかについては「歯の黄ばみを取る方法は?取れる黄ばみと取れない黄ばみの見分け方」で見分け方を整理しています。

オフィスホワイトニングの詳細はこちら

「効果がない」と言われることがあるのはなぜか

体験を語る情報のなかには、変化を感じられなかったというものもあります。ここには、いくつかの説明がつきます。

目的と作用する場所が噛み合っていなかった場合。 元の色そのものを明るくしたいと考えていた場合、働きかけるのが表面であれば、求めていた変化には届きません。方法が働かなかったのではなく、目指していた場所が違ったということになります。

どこまでを目指すかが決まっていなかった場合。 「白くしたい」の中身が定まっていないと、実際に変化があっても足りなく感じます。目標が曖昧なままだと、何をもって届いたと判断するかも決まりません。

開始前の色が記録されていなかった場合。 歯の色の変化はゆるやかで、毎日鏡を見ている本人ほど差に気づきにくいという性質があります。比べる基準がないと、変化があっても確かめる手立てがありません。

つまり「効果があるかないか」という問いには、目的を決めないと答えが出ません。表面の着色を落としたいという目的であれば噛み合いますし、元の色を明るくしたいのであれば、作用する場所が違うということになります。

続け方の考え方

もうひとつ知っておきたいのが、一度で終わるものではないという性質です。

表面の着色は、日々あらたに付着していきます。飲食を続ける限り蓄積は起こるため、一度落としても時間とともに戻ります

つまり、1回で完結する性質のものではなく、継続を前提とした方法だということです。始める前に、どのくらいの間隔で通うことになるのか、それを続けられるのかを確かめておくと、途中で止まりにくくなります。

間隔をどう考えるか

通う間隔は、着色がどのくらいの速さで戻るかで決まります。この速さは人によって違い、コーヒーや紅茶を日常的にとる人と、ほとんどとらない人では同じにはなりません。喫煙の有無も影響します。

そのため、決まった正解の間隔があるというより、自分の戻る速さを一度測って決めることになります。落とした直後の状態を写真などで残しておき、どのくらいで気になり始めるかを確かめると、次からの間隔を置きやすくなります。

最初に案内される回数や間隔は出発点として使い、実際の戻り方に合わせて調整していく形が現実的です。

あわせて、日常のケアを組み合わせると蓄積の速さは変わります。色の濃いものをとった後に水を飲む、うがいをする。それだけでも、歯の表面に色素が留まる時間を短くできます。落とす回数を増やすより、付く量を減らすほうが負担がかかりません。

歯科医院で行うものとの関係

歯科医院でのホワイトニングとは、働く場所が異なります。

歯科では過酸化水素を使い、歯の内部にある色素に作用させます。表面ではなく内部に働きかけるため、元の色そのものを明るくすることができます。歯科医師の管理下でのみ扱える理由も、この作用の強さにあります。

したがって、表面の着色を落としたいのか、元の色そのものを明るくしたいのかによって、対応するものが変わります。上下の関係ではなく、届く場所が違うということです。

ひとつ注意しておきたいのが、口の中の状態です。未治療のむし歯や歯周病がある場合、どの方法であっても先に確認が必要になります。しみたり症状が出やすくなったりすることがあるためです。しばらく歯科を受診していない場合は、始める前に状態を見てもらうと安心です。

また、前歯に詰め物や被せ物がある場合、周囲の歯が明るくなると色の差が目立つようになります。この点も、始める前に把握しておきたいところです。

歯科での施術の中身については「オフィスホワイトニングとは?1回でどこまで白くなるか・費用・通う回数を解説」、自宅でできる方法については「ホワイトニングは自宅でどこまでできる?市販品と歯科の違い・効果の限界を解説」で扱っています。

自分の歯の色が何によるものか分からない場合は、一度確認してもらうと、目的に合う方法を選びやすくなります。

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よくある質問

何回くらいで変化を感じますか?

表面にどれだけ着色が蓄積しているかによって変わります。蓄積が多いほど落とせる分も多く、変化は分かりやすくなります。回数や間隔の設定は施設によって異なるため、始める前に確認してください。

歯科医院でのクリーニングとは何が違いますか?

どちらも歯の表面に対して行うものですが、手段が違います。歯科医院でのクリーニングは、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使って、汚れを物理的に取り除きます。歯垢が硬くなった歯石も落とせます。一方、セルフホワイトニングは薬剤で表面の着色に働きかけるもので、歯石を取り除くことはできません。歯石が付いている状態では着色も乗りやすくなるため、しばらく歯科を受診していない場合は、先に状態を確認してもらうと進めやすくなります。

歯科のホワイトニングと併用してもいいですか?

働きかける場所が違うため、組み合わせること自体は考えられます。ただし、歯科での施術の直後は歯の表面が一時的に敏感な状態になっているため、間隔を空ける必要がある場合があります。歯科で施術を受けている、または受ける予定がある場合は、事前に歯科医師へ相談してください

しみることはありますか?

使われる成分は歯の内部に作用するものではないため、歯科の施術と同じ形でしみることは想定されていません。ただし、もともと知覚過敏がある場合や、歯にひびがある場合、むし歯がある場合は感じ方が変わります。しみやすさの考え方については「ホワイトニングはしない方がいい?言われる理由と、見送るべき人の見分け方」で扱っています。

まとめ

セルフホワイトニングが自分で施術する形になっているのは、口の中の施術を行えるのが限られた職種に定められているためです。この枠組みの中で提供されるため、歯を元の色より明るくする過酸化水素や過酸化尿素は扱えず、別の成分が用いられます。

使われるポリリン酸ナトリウムやメタリン酸は、歯の表面に付着した着色に働きかけます。酸化チタンは光触媒として反応を促します。いずれも歯の内部に入り込んだ色素を分解するものではないため、作用する場所は歯の表面になります。

したがって、期待できるのは元の歯の色に近づくことであって、元の色より明るくなることではありません。ここが噛み合っていれば結果につながり、噛み合っていなければ届きません。

そして表面の着色は日々あらたに付くため、継続を前提とした方法になります。

「効果があるか」の答えは、自分が何を目指しているかで変わります。 表面の着色を落としたいのか、元の色そのものを明るくしたいのか。ここを決めることが、選ぶ前の出発点になります。


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・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります


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