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ホワイトニングのやりすぎとは?回数では決まらない理由と、自分で確かめる3つの軸

「やりすぎるとよくない」という言い方は、いろいろな場所で目にします。

ところが、何回からがやりすぎなのかは、どこにも書かれていません。回数の目安が示されていても、自分の進め方に当てはめようとすると合いません。方法が違い、濃度が違い、間隔も違うからです。

結果として、自分がやりすぎているのかどうかを自分で判定できないまま、なんとなく不安だけが残ります。

ここでは、なぜ回数では決まらないのかと、自分で確かめられる軸を整理します。

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目次

心配されている「やりすぎ」は、2つの別のこと

まず、「やりすぎ」という言葉が2つの心配を同時に指しています。分けておくと話が進みます。

① 白くなりすぎて不自然になるのではないか。 見た目の心配です。

② 歯や歯ぐきに負担が積み上がるのではないか。 状態の心配です。

このうち、①は天然の歯では起きにくい心配です。

どこまで明るくなるかを決めているのは施術の回数ではなく、その歯がもともと持っている条件だからです。エナメル質の厚みや、変色の原因。行き着く先は歯の側で決まっていて、回数を重ねてもそこを越えていくわけではありません。この関係については「ホワイトニングのレベルとは?シェードガイドの記号の読み方と、段階の数え方」で整理しています。

不自然に見えるとしたら、原因は明るさそのものより周りとの差であることが多くなります。色が変わらない詰め物との対比などです。この点については「詰め物があってもホワイトニングはできる?色が合わなくなる2つの方向と素材ごとの扱い」で扱っています。

つまり、実際に検討する必要があるのは②のほうです。

②の中身は2つに分かれます。歯の側では、表面が一時的に変化して元に戻るという往復が起きています。歯ぐきの側では、薬剤が触れたときに一時的な白濁や刺激感が出ることがあります。どちらも1回ごとには戻るものですが、戻る前に次が来ると話が変わります

以下、こちらを見ていきます。

負担が積み上がるかどうかは、回数では決まらない

ここが、この話の中心にあたる部分です。

施術のあと、表面は一時的に変化して、戻る

薬剤を使ったあと、歯の表面には一時的な変化が起きます。ごくわずかに成分が溶け出し、すりガラスのように白くくもって見えることがあります。日本歯科医師会の解説にも、わずかに脱灰した乳白色のようにくもることがある、と記されています。

そしてこの状態は、そのまま続くものではありません。唾液の働きによって元に戻っていきます。白いくもりも、通常は数日のうちに自然に消えていくとされています。

この仕組み自体については「ホワイトニングはしない方がいい?言われる理由と、見送るべき人の見分け方」で扱っています。

分かれ目は「往復が完了しているか」

ここから先が、回数の話とつながります。

適切な間隔を空けて行う限り、繰り返しても表面が弱くなっていくことはないとされています。1回ごとに元に戻るため、回復した状態で次を受けるという形になるからです。

一方、極端に短い間隔で繰り返した場合は事情が変わります。数日おきのように詰めて行うと、戻りきる前に次が来ます。この場合、往復が完了しないまま重なっていくことになります。

つまり、こういうことになります。

回数が多くても、間隔が足りていれば積み上がりません。回数が少なくても、間隔が足りなければ積み上がります。

「何回まで」という問いに答えが出ないのは、回数が判定の単位になっていないからです。見るべきなのは、1回ごとの往復が終わっているかどうかのほうです。

自分で確かめる3つの軸

では、何を見れば判定できるのか。3つあります。

① 間隔——空けている時間は、待ち時間ではない

前述のとおり、間隔は往復のための時間です。何もしていない期間ではなく、そこで元に戻るという工程が進んでいます

指示された間隔を短くすることは、この工程を途中で打ち切ることにあたります。逆に言えば、指示どおりの間隔を守っている限り、回数が積み上がっても心配の種類が変わりません。

間隔の考え方と、進める段階ごとの違いについては「ホワイトニングの頻度は?目安に幅がある理由と、自分の周期の決め方」で整理しています。

あわせて見ておきたいのが、間隔以外に自分で動かしているものがないかです。1回あたりの装着時間、ジェルの量、使う濃度。これらは間隔とセットで設計されています。

とくに、自己判断で濃度の高いものを長い時間使うという組み合わせには注意が要ります。歯ぐきへの刺激が出やすくなるほか、歯から水分が過度に抜けやすくなるためです。水分が抜けた歯は一時的に白く見えるため、進んだように感じられてしまうという紛らわしさもあります。この見え方については「オフィスホワイトニングで白くならなかった?判定する時点で意味が変わる」で扱っています。

間隔を守っていても、1回あたりを重くしていれば、設計から外れていることになります。

② 同時に走っている手段の数

見落とされやすいのがこの軸です。

歯を白くする手段は、1つではありません。歯科医院での施術、自宅で使うジェル、市販の歯磨き剤、歯科医院以外で受けられるサービス。これらは別々に管理されがちです。

本人の感覚では「1つずつ」でも、歯の表面から見れば、受けているのは合計です。医院での施術の翌日に自宅のジェルを使い、そのあいだ毎日研磨力のある歯磨き剤を使っていれば、間隔を守っているつもりでも実際には途切れていません。

それぞれ作用の仕方は違います。市販の歯磨き剤の多くは表面に付いた着色を落とすもので、薬剤とは目的が異なります。ただし研磨は、毎日使うぶん積み重なります。この違いについては「韓国のホワイトニング歯磨き粉は歯を白くする?日本と韓国での区分の違いを整理」で扱っています。歯科医院以外のサービスで行われることについては「セルフホワイトニングの効果は?作用する場所と、向いている目的を解説」で整理しています。

確かめ方は簡単です。いま使っているものを、全部書き出してみる。 3つ以上並んだなら、それぞれの間隔ではなく、合計として見直す場面にあたります。

③ 症状の出方が、前回と比べてどう変わったか

3つ目は、強さではなく変化を見る軸です。

しみること自体は、施術に伴って起こりうるものです。1回出たからやりすぎ、ということにはなりません。見るのは、次のような変わり方です。

  • 同じ条件なのに、前より早く症状が出るようになった
  • 出たあと、前より長く続くようになった
  • 以前は出なかった場面(冷たい水を飲んだときなど)で出るようになった

いずれも、戻りきらないまま次が来ているときに現れやすいサインです。1回ごとの強さを記録するより、前回との比較を覚えておくほうが判定に使えます。

しみる仕組みと、症状が出たときの対処については「ホワイトニングで歯がしみるのはなぜ?仕組みと、症状が出たときの対処」で扱っています。

オフィスホワイトニングの詳細はこちら

気づいたときにすること

3つの軸のどれかに当てはまった場合、することは3段階です。

いったん間を空ける。 やめるという判断ではなく、止めている期間を作るということです。往復が完了しないまま重なっているのであれば、必要なのは中止ではなく時間です。

いま何を使っているかを書き出す。 前述の②にあたります。同時に走っているものが見えれば、どれを止めるかを選べます。全部やめる必要はありません。

症状が続く場合は相談する。 間を空けても変わらない場合や、以前より広い範囲で出ている場合は、色の話とは別の原因が関わっていることがあります。自己判断で続けるより、状態を見てもらうほうが早く収まります。

そして再開するときは、元の頻度に戻すのではなく、設計をし直すという形になります。同じ進め方に戻せば、同じところに戻るためです。濃度を下げる、装着時間を短くする、間隔を広げる。調整できる変数は複数あります。

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そもそも、増やしても進まない

最後に、判断の後押しになる点を挙げておきます。

回数を増やしても、進み方は速くなりません。

前述のとおり、行き着く先は歯の側の条件で決まっています。そして間隔を詰めても、往復が終わっていない状態で薬剤を重ねることになるだけで、進む距離が伸びるわけではありません。この関係については「ホワイトニングの頻度は?目安に幅がある理由と、自分の周期の決め方」で扱っています。

つまり「やりすぎ」という状態は、得られるものが増えないまま、負担の側だけが増えるという形をしています。得と損が釣り合っていないため、我慢して踏みとどまるという話ではありません。減らしても失うものがない、というだけのことです。

維持の段階に入ってからも同じです。判断の基準になるのは回数ではなく、色が戻ってくる速さのほうです。

よくある質問

何回までなら大丈夫ですか?

回数では決まりません。1回ごとの間隔が指示どおりに保たれていれば、回数を重ねても心配の種類は変わらないとされています。逆に回数が少なくても、間隔を詰めていれば重なります。数えるなら回数ではなく、前回からどれだけ空いたかを数えるほうが実際に近くなります。

市販のホワイトニング歯磨き剤を毎日使うのは、やりすぎになりますか?

薬剤とは目的が違うため、同じ枠では数えません。ただし研磨は毎日のぶんが積み重なります。医院での施術や自宅でのジェルと並行している場合は、合計として見直す対象に入ります。使うものを減らすというより、研磨力の強いものをその時期だけ外す、という調整の仕方もあります。

しみたら、それがやりすぎのサインですか?

1回出たことだけでは判断できません。施術に伴って起こりうるものだからです。見るのは変化のほうで、前より早く出る・前より長く続く・以前は出なかった場面で出る、といった変わり方があれば見直す時期にあたります。

装着時間を少し延ばすくらいなら問題ないですか?

濃度と時間はセットで決まっているため、時間だけを動かすと設計から外れます。延ばした分だけ早く進むという関係にもなっていません。長く使いたくなる場面はありますが、増える可能性があるのは歯ぐきへの刺激としみやすさのほうです。時間を変えたい場合は、変えてよいかを確認するほうが確実です。

白くなりすぎて不自然になることはありますか?

天然の歯では起きにくい心配です。到達する明るさは歯の側の条件で決まっており、回数でそこを越えていくわけではないためです。不自然に見える場合は、明るさそのものではなく、色が変わらない詰め物などとの差が原因になっていることが多くなります。

しばらく休めば、また同じように受けられますか?

間隔を空ければ元に戻るとされているため、休んだうえで再開することはできます。ただし前と同じ進め方に戻すと、同じところに戻ります。再開のときに濃度や時間や間隔を見直しておくと、繰り返しになりません。

まとめ

「やりすぎ」という言葉は、白くなりすぎる心配負担が積み上がる心配の2つを同時に指しています。前者は天然の歯では起きにくく、実際に検討するのは後者です。

負担が積み上がるかどうかを決めているのは回数ではありません。施術のあと表面には一時的な変化が起き、唾液の働きで元に戻ります。適切な間隔を空ける限り、回復した状態で次を受けることになり、繰り返しても弱くなっていくことはないとされています。逆に極端に短い間隔で行うと、戻りきる前に次が重なります。

自分で確かめられる軸は3つです。①間隔が保たれているか ②同時に走っている手段がいくつあるか ③症状の出方が前回と比べて変わっていないか。

当てはまった場合は、やめるのではなく間を空ける使っているものを書き出す続く場合は相談するの順で動きます。再開のときは元の頻度に戻さず、設計をし直します。

回数を増やしても進み方は速くなりません。減らして失うものはない、という構造になっています。


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