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オフィスホワイトニングの薬剤とは?主成分と、国内で承認されたものかの見分け方

歯科医院で受けるホワイトニングでは、高い濃度の薬剤が使われます。それを知って、どんなものなのか確かめたくなる。自然な流れです。

ところが調べてみると、製品名と数値が並んだ比較表が出てきます。濃度が何パーセントで、添加物が何で、という形です。

読んでも、自分の話にはなりません。薬剤は自分で選ぶものではないからです。知りたいのは、どの製品が優れているかではなく、安全性がどう担保されているのかと、何を確認すればいいのかのほうです。

ここでは、その2点に絞って整理します。

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目次

主成分は共通している

まず押さえておきたいのは、製品が違っても主成分は共通しているという点です。

歯科医院での施術で使われる薬剤の主成分は、過酸化水素です。これが歯の内部にある色素に作用して、色を明るくします。

作用の仕組みそのものは、製品によって変わりません。薬剤が分解する過程で生じるものが色素に働きかける、という流れは共通しています。この仕組みについては「ホワイトニングの仕組みは?薬剤が色素を分解する過程と、効かないものがある理由」で扱っています。

製品ごとに違うのは、濃度、そこに加えられている成分、そして使い方の設計です。比較表に並んでいるのは、この部分にあたります。

濃度の数字は「速さ」の話で、到達点は決めていない

比較表を見ると、濃度の数字に目が行きます。ここに誤解が生まれやすいところがあります。

濃度は、使用時間とセットで設計されています。 濃度が高いものは短い時間で、低いものは長い時間をかけて使うという形です。数字だけを取り出して比べても、その製品が何をするものかは分かりません。この考え方については「ホームホワイトニングのジェルとは?成分と濃度の考え方、入手経路の見分け方」で整理しています。

成分そのものが違う場合もあります。 自宅で使うものには過酸化尿素が使われることがあり、これは過酸化水素とは別の成分です。数字を横並びにできない理由については「オパールエッセンスとは?製品ごとに違う区分と濃度を整理して解説」で扱っています。

そして重要なのが、濃度が変えているのは進む速さであって、行き着く先ではないという点です。どこまで明るくなるかを決めているのは、変色の原因やエナメル質の厚みといった歯の側の条件です。この関係については「ホワイトニングのレベルとは?シェードガイドの記号の読み方と、段階の数え方」で整理しています。

つまり、濃度の数字で製品を選ぶという発想そのものが、判断の役に立ちません

比較表に並んでいる項目は、何を指しているのか

とはいえ、比較表を見る機会はあります。数値が何を表しているかだけ押さえておくと、読み流せるようになります。

濃度。 主成分がどのくらいの割合で含まれているか。前述のとおり、使用時間とセットで設計される変数です。単独では意味を持ちません。

液性を示す数値。 薬剤が酸性寄りか中性寄りかを表します。この値は、保管の条件や、歯の表面への作用の仕方に関わります。中性に近づくよう調整されているものもあります。ここも「高いほうがよい」「低いほうがよい」という軸ではなく、その薬剤がどういう設計になっているかを示す数値です。

添加されている成分。 主成分以外に加えられているものです。液性を調整するもの、扱いやすい粘度にするもの、光を利用する仕組みに関わるものなど、目的はさまざまです。色を明るくする働きそのものを担っているわけではありません

つまり比較表に並んでいるのは、設計の違いです。どれが優れているかを表す表ではないという前提で見ると、数値に振り回されずに済みます。

もうひとつの軸——国内で承認されたものかどうか

比較表にはあまり出てこないものの、実際には大きな違いになる軸があります。

歯科医院で使われる薬剤には、国内で承認されているものと、そうでないものがあります

国内で承認されているものは、日本の制度の中で審査を受けています。一方、歯科医師が自己の責任のもとで海外から輸入し、診療に用いるという形もあります。この場合、その薬剤は国内での承認を受けていない状態で使われることになります。

ここで誤解を避けておきたいのですが、未承認であることが、そのまま危険を意味するわけではありません。海外で広く使われている薬剤が、国内では承認の手続きを経ていないというだけの場合もあります。

違うのは、前提と、示される情報です。国内承認品には日本の審査を通った情報がありますが、未承認のものにはそれがありません。その代わりに、別の形で情報が示されることになっています

未承認のものを使う場合に示されることになっている4つの情報

ここが、読者が実際に確認できる部分です。

医療広告のルールでは、未承認の医薬品等を用いる自由診療について情報を出す場合、次の4つを示すこととされています

① 未承認である旨。 その薬剤が国内で承認されたものではない、と明記されていること。

② 入手経路。 どのように手に入れたものか。歯科医師の個人輸入によるものであれば、その旨が示されます。あわせて、個人輸入で注意すべき点についての情報提供も求められています。

③ 国内に同じ成分の承認品があるかどうか。 同一の成分や性能を持つ承認済みの医薬品等が国内にあるか。ある場合は、その情報も示されます。

④ 諸外国における安全性の情報。 主要な欧米各国で承認されている場合は、そこでの重大な副作用や使用状況が日本語で説明されます。そして承認している国がないなど情報が不足している場合は、重大なリスクが明らかになっていない可能性があることが明示されることになっています。

この4つは、確認する側の道具になる

読者の立場から見ると、この4つはチェックリストとして使えます

医院のページに未承認の薬剤を使う旨の記載があれば、あわせてこれらの情報が示されているはずです。示されていれば、何を使っていて、どういう位置づけのものかを自分で読み取れます

逆に、薬剤について詳しく書かれているのに承認の有無に触れていない場合は、カウンセリングで聞く項目ということになります。製品名を聞くより、こちらのほうが判断に使えます。

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薬剤とあわせて使われるもの

施術では、色を明るくする薬剤だけが使われるわけではありません。役割の違うものが組み合わされます。

歯ぐきの保護材。 薬剤が歯ぐきに触れないよう、施術の前に歯と歯ぐきの境目を覆うものです。高い濃度の薬剤を扱ううえで前提になる工程です。

知覚過敏を抑える薬剤。 しみる症状が出やすい方に併用されることがあります。硝酸カリウムやフッ化物を含むものが使われます。

これらは色に作用するものではないため、比較表には出てきません。ただし負担の出方に関わる部分なので、しみやすさが気になる場合は、こうした対応があるかを確認する意味があります。併用される材料の例については「オパールエッセンスとは?製品ごとに違う区分と濃度を整理して解説」でも触れています。

しみる仕組みと対処については「ホワイトニングで歯がしみるのはなぜ?仕組みと、症状が出たときの対処」で扱っています。

カウンセリングで確認できること

まとめると、薬剤について確認する項目は4つに絞れます。

主成分と濃度。 何が、どのくらいの濃度で使われるか。ここは説明を受けられる部分です。

国内で承認されたものかどうか。 そうでない場合は、前述の4つの情報が示されているかを確認します。

知覚過敏への対応があるか。 保護材や抑制剤の併用、濃度や時間の調整。しみやすい自覚があれば、先に伝えておく項目です。

想定される回数。 1回で終わる設計ではないため、目標までに何回を見込むか。ここは薬剤の話とつながっています。濃度が高ければ回数が減るという単純な関係ではなく、歯の状態によって変わります。

聞き方としては、薬剤名を尋ねるより「何が決まっていて、何が決まっていないか」を尋ねるほうが実用的です。製品名を聞いても、そこから分かるのは設計の枠組みまでで、自分の結果は含まれていません。

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よくある質問

薬剤は自分で選べますか?

多くの場合、その医院で扱っているものが決まっています。選ぶというより、何が使われるかを確認するという形になります。ただし、しみやすさや目標によって濃度や時間を調整することはあるため、希望や不安は伝えておく意味があります。

濃度が高いほど白くなりますか?

濃度が変えているのは進む速さで、行き着く先は歯の側の条件で決まります。また濃度が上がると刺激も伝わりやすくなるため、高いほうが良いという関係にはなりません。

未承認の薬剤は危険ですか?

未承認であること自体が危険を意味するわけではありません。国内の審査を経ていないという状態を指します。ただし示される情報の性質が変わるため、前述の4つが提示されているかを確認したうえで判断することになります。

施術中に薬剤が歯ぐきに付くことはありませんか?

そうならないように、施術の前に歯と歯ぐきの境目を保護材で覆う工程が入ります。それでも触れた場合、歯ぐきが一時的に白く見えたり、しみるような感覚が出たりすることがあります。多くは時間の経過とともに落ち着きますが、施術中に違和感があればその場で伝えるのが確実です。

妊娠中や授乳中でも使えますか?

妊娠中・授乳中の方は受けられない場合にあたります。ほかにも、無カタラーゼ症の方、未治療のむし歯や重度の歯周病がある方などは対象外となることがあります。該当しそうな場合は、最初に伝えておく項目です。

まとめ

オフィスホワイトニングで使われる薬剤の主成分は過酸化水素で、作用の仕組みは製品によって変わりません。違うのは濃度と、加えられている成分と、使い方の設計です。

濃度の数字は進む速さの話であって、どこまで明るくなるかは歯の側の条件で決まります。使用時間とセットで設計されているため、数字だけを比べても判断には使えません。

比較表に出てこない軸として、国内で承認された薬剤かどうかがあります。未承認であること自体は危険を意味しませんが、示される情報の性質が変わります。

未承認のものを用いる場合、①未承認である旨 ②入手経路 ③国内に同じ成分の承認品があるか ④諸外国での安全性情報の4つを示すこととされています。承認している国がないなど情報が不足していれば、その旨も明示されることになっています。読者にとっては、この4つがそのまま確認の道具になります。

カウンセリングでは、主成分と濃度/承認の有無/知覚過敏への対応/想定される回数の4点を確認しておくと、判断に必要な材料が揃います。


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・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります


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